乙女高原 すみれ観察会

<ここもまた失われつつある草原>
日曜日(5/27)は、乙女高原のすみれ観察会。ここは、山頂に草原が広がり、サクラスミレが多く、他のすみれも多いので、交雑種を見れる可能性がある。それと、シロバナサクラスミレを期待してでかけた。白馬から戻って以来、体調を崩していたが、乙女高原ファンクラブ代表のUさん、案内人のYさんと電話で話していたら、同様に彼らも体調を崩しており、本当に観察会できるのか?状態だったが、Uさんは何とか復活し、僕もまだまだ鼻ずるずる状態だったが、参加した。昨年とはえらい違いで、ナント45名の参加者があった。少々風は冷たかったが、お天気は良く、絶好の観察会日和だった。
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林床では、エイザンの葉っぱがいっぱいだったが、開花はあと1週間くらい先のようだ。林を抜けると、草原だ。「あれ?」サクラスミレ、咲いてるには咲いてるが、昨年見たような大群生ではなかった。大群生にはあと数日から1週間くらいかかるだろうか?なかには、こんな色の濃いサクラも。アカネスミレとの交雑も疑われたが、葉っぱはサクラの形質しかない。違うかぁ!?
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<Moreボタンを押してごゆっくり>
注:
1.画像をクリックすると、大きな画像が見れます。
2.撮影場所は、乙女高原周辺。
3.撮影日は、2012年5月27日
4. 撮影カメラは、Eos60D。当日のレンズは、マクロEF100mm f2.8、fish eye 15mm f2.8、EF28-70mm f2.8、Sigma マクロ50mm f2.8
5.野山の花は自然の中で楽しみましょう!持ち帰りはやめましょう。撮影時には、足下のお花を踏まないように注意しましょう。自戒も込めて。



大勢で探すと、目がたくさんあるので、色んなものが見つかるものだ。
「白い菫がありました。」の声で寄ってみると、顔つき(側弁基部が有毛、花柱が下方に曲がっている、距が短い)からすると、シロバナエゾノタチツボスミレだが、エゾノタチツボスミレのように、しゃきっと立ってない。「あれ?・・・」上から見ると、葉っぱが明らかにエゾノタチツボスミレのそれとは違う。葉っぱはナガバノタチツボスミレのそれだ。エゾノタチツボスミレとナガバノタチツボスミレの交雑は書籍やネットでも見たことがないが、いがりさんの「日本のスミレ」では、タチツボスミレとナガバノタチツボスミレの交雑種の記載はある。断定はできませんが、シロバナエゾノタチツボスミレとナガバノタチツボスミレの交雑と仮同定しました。どなたかコメントがあれば、ぜひお聞かせ下さい。

その後、NYANさんからコメント頂きました。NYANさんの言われるように、周囲にはナガバノタチツボスミレは見当たりません。従って、ナガバノタチツボスミレとの交雑種と考えるのも無理がありそうです。NYANさんのお話では、これはエゾノタチツボスミレの若い時の姿で。根生葉が出て、その次の葉がこんな感じなのだそうです。エゾノタチツボスミレもまだまだよくみれてませんでした。
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乙女高原の山頂は、豊かな草原が広がっている。山頂から見下ろすと、向こうに林が広がっているが、数十年前までは見事な草原だったらしい。三ツ峠山とまったく同じ状況だ。ここでもファンクラブの方が一生懸命した草刈りなどして、林化を防いでいる。
代表のUさんから、カンバ三兄弟を教えてもらった。特に、ヤエガワカンバは県によっては絶滅危惧種に指定されている希少な樹木らしい。
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草原の奥には、大きなブナの木があった。みんなが「親父」と親しみを込めて呼んでる木だ。何百年も草原の変化を見てるんだろうなぁ。
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<湿地帯>
乙女高原は草原ばかりではない。湿地帯も豊かだ。
湿地には、サンリンソウがいっぱい。
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クリンソウも咲き始めた。
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<林の中>
林の中では、ミヤマスミレがいっぱい。こっちも昨年に比べ、少し遅れている。
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終わりかけのヒナスミレも待っててくれた。
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ワチガイソウもいっぱい。
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ヒメイチゲもひっそりと。
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森の奥では、ピンク色の少し入ったミヤマエンレイソウも、これまたひっそりと。
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そして、今年も逢えたね、イチヨウラン。こちらも3姉妹が迎えてくれた。
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<エピローグ>
結局、観察会で期待した交雑種探し。観察会に参加した方達からの質問攻めで、交雑種探しは殆どできず。なにより、サクラスミレがまだあまり多くなかったのが敗因だ。というわけで、観察会はお昼でごめんなさいして、霧ヶ峰に。また、観察会の前には実は八ヶ岳山麓にも立ち寄っている。
次回は、八ヶ岳山麓と霧ヶ峰のスミレの様子を。
こんなスミレ、今年も見れたよ。その他は、次回のお楽しみ!
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by bjynp | 2012-05-31 07:43 | スミレ野


ネイチャー(花、風景、昆虫など)の写真、エッセイを載せてます。春はスミレ追いかけてます。アップルがサービスを中止してオリジナルサイトNature Worldを更新できなくなったので、こちらに隠れ野、開きました。


by アッキーマッキー

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